勉強のカラクリ 32「課金の価値」

この世の中は経済で回っているので、最初は無料でも企業側がそれを回収できるくらいの料金を後から課金されることはよくあります。
消費者心理はよく研究されているので、「お得(とく)」だと思わせたり、「今すぐ買わなくては」とあせらせるような仕掛けはあちこちに張り巡らされています。
「かしこい消費者」を育てるような教育も始まっていますが、なかなか浸透していないのが現実です。
ストレスに満ちた社会なので、自分のストレス解消にお金をかけたくなる気持ちもよくわかります。
自分のことも大切ですが、少しでも周りの人の事が目に入ったら、みんながよりよく生きるために何ができるかを考えてみてもいいのではないでしょうか?
「どうせ何をやっても変わらない」とあきらめている人が多いように感じます。だったら自分が快適に生きることに専念したくなりますよね。
でも人間は社会の中で生きています。近くに困っている人がいたら、思わず手を差し伸べてあげたくなる気持ちは誰の心の中にもあるのではないでしょうか?
私は長い事教育の仕事をしているので、やはり一番の問題は教育だと思います。
学校教育もがんばっているのですが、「人間としてどう生きるのか」を一人一人にしっかり教えるまでには至っていません。
「教育費は、真っ先に削るべきだ」という人もいますが、毎日の食費を工夫してやりくりするのと、教育費をなるべく安くおさえるのは本質的に異なります。
「塾代を安くできた」と思っても、結局はお金をかけても学校と同じ集団指導で何の身にもならなかったという事もよくあります。
今こそ本当に価値のあることにお金をかけるべきだと思いませんか?