勉強のカラクリ 41「学力格差」

公立も私立も教えているので、学校ごとの教育格差を日々感じています。

私立の小中高一貫、中高一貫校は、公立よりも1年先くらいの勉強をしているところが多いです。同じ学年なのに、こんなにも学力に差が出るものなんだと痛感します。

高校2年で、高校3年間のすべての勉強を終わらせるところが多いので、一貫校の大学受験者は1年浪人しているようなものです。公立高校よりも1年早いので、公立高校の人が私立一貫校と一般入試で勝負するのはとても大変です。

公立中学でも公立高校でも、偏差値の高い学校に進学するためには塾や家庭教師などで先取り学習をするのが一般的です。

そういった現実をはっきりと知る機会がないので、びっくりするほど現実を甘く見ている人たちもいます。「ちょっと勉強すれば、簡単にトップ校に入れる」と思っています。

一貫校でも、「入学できたから、あとは頑張らなくてもいい」とほとんど勉強しない人もいて、真剣に先取り勉強をしている人との差がどんどん開いてしまう場合もあります。有名校でも驚くほど勉強が身についていない人もいます。

同じ学年の人たちが同じ時期にはるか先の勉強をしていて、とても追いつけないという現実を知った時、「よし、がんばるぞ!」と思うのではなく、「もう、どうでもいいや」と思ってしまいます。だって今の世の中、別にいい学校に入らなくても何とか生きていけるし、YouTubeやゲーム、InstagramやTikTokなど、他におもしろいものが山ほどあるんだから。

学歴社会ではなくなったと言われていますが、まだまだいい学校に進学したほうが就職には有利です。一流企業でもブラックなところはありますが、何かあった時に対応してもらえるシステムはしっかりしています。「会社が合わなかったら、すぐにやめればいい」と考えている人も多いですが、転職すると最初に就職した会社よりも次からはどんどん格が下がってしまうのが一般的です。

そうした現実を保護者の方が口を酸っぱくして話しても、ほとんど耳に入りません。「だって今の世の中、別にいい学校に入らなくても何とか生きていけるし、YouTubeやゲーム、InstagramやTikTokなど、他におもしろいものが山ほどある」と思っているのですから。

手遅れになる前に、本当に大切なことに早く気が付くといいですね。