勉強の裏技 41

【情報収集】

初めての子育てだと、お子様の教育をどうしたらいいのかよくわからないかもしれません。 しかも時代はどんどん変わっているので、ご自分が学生だったころと状況がちがう事が数多くあります。 

 昔は公立に進学するのが当たり前で私立一貫校へ進学するのは少数派というイメージがありましたが、最近は私立を考える方が増えてきました。 横浜翠嵐高校が今年東大合格者をたくさん出して話題になっていますが、例年私立中高一貫校の方が東大合格者の中の占める割合が高くなっています。 小学生の時中学受験ですでに高校生レベルの問題まで解いてきた子たちは中高一貫校に入ってからもハイペースで学習し、公立よりも1年くらい早くカリキュラムを進めます。 高校2年生で高校で学ぶべきすべてのことを終えるので、高校3年生の1年間は大学入試に専念できます。 公立のペースでは勝負にならないのも当たり前です。 公立高校から東大に合格する子たちは、たいてい学校の授業とは関係なく塾や予備校、家庭教師などで私立と同じく1年ほど先取りの勉強を進めます。 昔のイメージとはだいぶ変わってきているのです。 

 高校に合格すればそれで勉強は終わりとお考えの保護者の方も多いですが、高校に入ってからの勉強の方が中学校までの勉強よりもはるかに大変です。 高校に合格したからと塾をやめてしまったり、授業数を減らしてしまった子が「もうどうしようもない」と再入塾したり、授業を増やしたりします。 久しぶりにその子の勉強を見ると、「よくこんなに何もわからない状態で長い時間過ごしてきたなぁ…」と驚いてしまう事があります。 公立も私立もどこの高校も「うちに入ったら、しっかり勉強を見ます」とアピールしますが、正直なところ公立も私立も塾などで勉強することなしに自力で学力を上げられる子はほんの一握りしかいません。 

 「のど元過ぎれば熱さを忘れる」で、ご自身が高校生の時に勉強で苦労してきたことは忘れてしまいがちなのかもしれません。 何も勉強がわからない状態で、ひたすら学校の授業の時間が過ぎるまでじっと我慢をしていませんか? 「わからない」が山のように積み重なる前にいろいろなところから情報収集して、早めに対処するようにしましょう。