勉強の裏技 54

【よく遊び、よく学べ】

「長時間勉強する」「大量の宿題をこなす」ことで、学力が上がると思っていませんか? 確かに学習したことを確実に自分のものにするために、とても時間がかかる子たちもいます。しかし、どれくらい時間がかかるかはその子によってちがうので、一律に大量の課題を出すことがすべての子にとって有効だとは言えないのです。 一瞬で理解し、定着できる子にとっては、無駄な作業、無駄な時間になってしまう場合もあります。 

 大人になって仕事をするときも同じなのですが、人間は適度な休憩が必要です。長時間休みなく仕事を続けると、逆に仕事が効率よくできなくなってしまいます。 勉強もおんなじです。「間に合わない!」と強制的に勉強させ、逆に最悪の結果になってしまった子たちを知っています。 受験直前ではない時に様々なことに触れさせ、たくさん遊ばせることはとても大切です。 「遊ばせる」と言っても、なかなか難しいですよね? 「勝手に遊びなさい」と放置すると、子供たちは何をしていいのかわからず、結局お手軽なゲームや動画を見るしかないというパターンもよく見かけます。 子供が小さいころは、大人が先導して良質な遊びに導いてあげる事も必要です。「どうせわからないだろう」と最初から決めつけず、いろいろな博物館や美術館に連れて行ってあげてください。知らない土地に出かけたり、身近な植物を一緒に観察してみてください。お料理を作ることも、大切な勉強です。 「こんなこと、何の役に立つの?」と思ったことが、子供の心にいつまでも残っていたという事もあります。 

 子供の成長は、あっという間です。大人のストレス解消に子供をつきあわせるのではなく、ぜひご自分も子供になったような気持で一緒にいろいろなことを楽しんでください。 それがお子さんの大きな財産になるかもしれません。本物の学力は、そうしたところから導かれると思います。 

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