勉強の裏技 89「やる気が出ない」
今の子たちは、YouTubeやTic Tokなどをぼーっと見たりゲームに夢中になったりして、気がついたら何時間もたっていたという状態を「時間が溶(と)ける」といいます。
好きなことに夢中になるのはよいことでもありますが、何も考えないで何時間も画面をぼーっと眺めるだけで時間が過ぎていってしまうというのも、なんだか気になります。
社会に出たら厳しい現実が待っていますが、自分が大人になったらどんな生活になるのか想像できない子がとても多いように感じます。
自分の好きなもので時間を満たして、現実を見ない。厳しい現実の情報が入ってきたとしても、「自分とは関係がない」とスルーしてしまう。
それでもいつかは現実と向き合わなくてはならない日が来てしまうのですが、困難に直面した時の負の反応として以下の3つのパターンがあります。
1.そのまま無気力な生活を続ける→社会人として自立できなくても、親御さんがずっとお世話をしてしまう(親御さんが老いた先の8050問題が気になります)
2.現実の社会のほうがまちがっているとキレる→そのパワーが社会の改革につながっていくとよいのですが、ネットの誹謗中傷やカスハラにならないでほしいですね。
3.ストレスで精神的に病んでしまう→1と同じ
「厳しい現実を見せるのはかわいそう」という親御さんもいますが、私はなるべく小さいうちからその子が理解できる範囲で現実を教えます。
「かわいそう」と隠し続けても、いつかは現実と向き合わなくてはならなくなるからです。親御さん自身が現実を教えるのが怖いのかもしれませんが、お子さんにとってはいきなり現実を突きつけられたほうがショックが大きいのではないでしょうか?
確かに自立して社会の中で生きていく事は大変ですが、そんなに怖いことばかりではない。もしも困ったことがあったら、必ず手を差し伸べてくれる人はいます。
もしも困ったことがあったら、信頼できる公共団体に問い合わせてみてください。困った人を助けてくれる仕組みが、社会にはきちんと作られています。
人として自立するためには何が必要か。勉強は裏切りません。ぼーっと意味なく時間を溶かしているのはもったいないと思いませんか?